有線の速さは、3か所のいちばん遅い所で決まる

有線の速さは、3か所のうち、いちばん遅い所で決まります。3か所とは、パソコンやゲーム機のLAN端子、ルーターのLAN端子、その間のLANケーブルです。10ギガの光回線を引いても、どれかが1ギガなら、有線の速さは1ギガまでです。

10ギガの工事が終わったのに、有線のパソコンの速さが1ギガのまま、という場面があります。疑うのは、LANケーブルのカテゴリーです。Appleも、Macの10ギガビットEthernetポートの案内で、接続する機器とケーブルの種類、長さに応じて、出せる最速の通信速度が自動で選ばれると説明しています。

ケーブルを替えても速くならない家もあります。パソコンかルーターの端子が1ギガのままなら、速さは1ギガのままです。au公式も、LANポートやLANケーブル、ルーターの性能によって通信速度が大幅に制限される場合があると案内しています。

契約が1ギガの光回線なら、ケーブルはCAT5e以上で足ります(ドコモ光 1ギガの案内)。10ギガを契約しているなら、ケーブルと2つの端子を順に見ていくと、替える必要があるかどうかが分かります。

LANケーブルのカテゴリー別の速度

LANケーブルのカテゴリーは、通信性能を示す規格です。CAT5e、CAT6のように書き、数字が大きいほど高速通信に対応できると、サンワサプライは説明しています。伝送帯域は、データを送る周波数の幅のことです。

カテゴリー最大通信速度伝送帯域
CAT5e1Gbps100MHz
CAT61Gbps250MHz
CAT6A10Gbps500MHz
CAT710Gbps600MHz
CAT840Gbps2,000MHz

サンワサプライとI-O DATAの一覧表です。2社の値は同じです。

CAT6とCAT6Aの違い

10ギガの光回線をそのまま使うなら、LANケーブルはCAT6A以上です。ドコモ光 10ギガ、SoftBank 光・10ギガ、auひかり ホーム10ギガは、いずれも公式にこの条件を案内しています。ケーブルがCAT5eのままだと、光回線が10ギガでも、有線の速さは10ギガに届きません。

ケーブルと端子を10ギガに揃える

10ギガの速さで有線をつなぐには、LANケーブルがCAT6A以上で、パソコンとルーターの端子も10ギガ対応である必要があります。どちらかが1ギガのままだと、速さはそこで止まります。

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CAT6と10ギガの関係は、メーカーの説明が分かれています。

出典CAT6と10ギガの説明
サンワサプライ一覧表で、CAT6の最大通信速度は1Gbps
バッファローCAT6のケーブルの仕様欄は「5/2.5GBASE-T、1000BASE-T」。10GBASE-Tは、CAT6Aの仕様欄に載っている
I-O DATA10GBASE-T対応LANアダプターの適合ケーブルは「カテゴリ6A以上 ※55mまではカテゴリ6で対応可能」
AppleMacの10ギガビットEthernetポートの案内で、CAT6の10ギガは「長さは最大55メートル」
ドコモ光10ギガの対応表で、CAT6は「非対応」。通信は可能でも、最大通信速度に対応しないため低下する可能性がある

説明が分かれていても、10ギガの光回線の公式条件はCAT6A以上で一致しています。迷うなら、CAT6A以上を選べば、どの説明でも条件に収まります。

CAT5eの最大通信速度

CAT5eの最大通信速度は、メーカーの一覧表では1Gbpsです。ただし、2.5Gbps対応の機器どうしなら、CAT5eで2.5Gbpsまで出せます。I-O DATAは、2.5Gbps対応のルーターもCAT5eで問題ないと案内しています。

Appleは、Macの10ギガビットEthernetポートの案内で、CAT5eは5Gbpsまで、CAT6は10Gbpsまで(長さは最大55メートル)と表にしています。規格団体のIEEEも、2.5Gbps・5Gbps規格(802.3bz)の目標に、決められた条件で2.5GbpsをCAT5e相当の配線で少なくとも100m通すことを入れています(2015年3月承認)。

CAT7以上の説明は、メーカーで違う

CAT6Aより上のカテゴリーも、一覧表の最大通信速度は10Gbps以上です。ケーブルの作りやコネクターの説明は、メーカーで違います。

家庭の10ギガ光の公式条件は、CAT6A以上です。CAT7以上を選ぶかどうかは、上の説明を読んで決めます。

手持ちのケーブルのカテゴリーを見分ける

ケーブルの被覆には、カテゴリー名が印字されているものがあります。「CAT.6A」「CAT.5e」のような表記で、見ればすぐ分かります(サンワサプライ)。

カテゴリー名がなくても、配線の規格名が印字されていることがあります。長い文字の並びの中に次の規格名があれば、目安です(サンワサプライ・I-O DATA)。

カテゴリー印字される配線の規格名
CAT5eANSI/TIA/EIA-568-B.2
CAT6ANSI/TIA/EIA-568-B.2-1
CAT6AANSI/TIA-568-B.2-10
CAT7ISO/IEC 11801
CAT8ANSI/TIA-568.C-2-1

配線の規格名は順次更新されます(サンワサプライ)。

どちらの印字も読めない古いケーブルは、買い替えのときにCAT6A以上と印字されたものへ替えれば、見分ける手間が要りません。

パソコンとルーターの端子の速さを確かめる

ケーブルをCAT6A以上に替えても、両端の端子が10ギガに対応していなければ、10ギガは出ません。ドコモ光 10ギガは、パソコン側のLANケーブル差込口(ネットワークアダプター)の規格も10Gbpsに対応している必要があると案内しています。auひかりの推奨スペックも、LANポートが10GBASE-Tです。

パソコンの端子

パソコンの仕様表で、有線LANの欄を見ます。「10GBASE-T」とあれば10Gbpsに対応しています。「1000BASE-T」は1Gbps、「2.5GBASE-T」は2.5Gbpsまでです(I-O DATA)。

いまの通信速度は、OSの画面で分かります。Windowsは、Windowsキーと「R」を押して「ncpa.cpl」と入力し、イーサネットを右クリックして「状態」を開くと、リンク速度が出ます(TP-Link公式)。Microsoftは、PowerShellで「Get-NetAdapter | Select Name, LinkSpeed」を実行すると、正確なリンク速度を取得できると案内しています。

Macは、アップルメニューから「システム設定」を開き、「ネットワーク」でEthernetのサービスを選んで「詳細」、続けて「ハードウェア」を開きます(Apple公式の画面の開き方)。TP-Linkは、この画面で有線のリンク速度を見られると案内しています。

リンク速度が1Gbpsなら、パソコンの端子、ルーターの端子、ケーブルの3つのどれかが1Gbpsまでです。仕様表で両方の端子が10ギガ対応と分かっているのに1Gbpsなら、ケーブルを疑います。

ルーターの端子

ルーターは、仕様表のLANポートの欄を見ます。バッファローの製品ページには、LANポートの欄に「最大10Gbps ×1」「最大1Gbps ×3」と書かれたルーターがあります。10Gbps対応のLANポートは1つだけで、残る3つは1Gbpsまでという意味です。

「INTERNETポートのみ10Gbps対応」と案内し、LANポートは「最大1Gbps ×4」と書かれたルーターもあります。この型は、回線側は10ギガでも、パソコンをつなぐ側は1Gbpsまでです。

10ギガ対応のポートが決まっているのは、レンタルのホームゲートウェイでも同じです。SoftBank 光・10ギガの接続手順は、ホームゲートウェイの[LAN4 10G]ポートとパソコンを、10Gbps対応のカテゴリ6A以上のLANケーブルでつなぐ案内です。

auひかりの接続設定ガイドのランプ表示には、次の注記があります。「橙色点滅の場合は、1Gbpsで通信しています。10ギガ/5ギガをご利用のお客さまの場合は、ONUとHGW間のLANケーブルをご確認ください」

端子が1ギガだったとき

端子が1ギガなら、ケーブルを替えても1ギガのままです。パソコンには10GBASE-T対応のLANカードを増設する方法、ルーターには買い替える方法があると、I-O DATAは説明しています。

2.5Gbps対応の端子なら、CAT5eのままでも2.5Gbpsまで使えます(I-O DATA)。

10ギガ光の各社が案内するLANケーブルの条件

ドコモ光 10ギガ

ドコモのサポートページは、10ギガの光回線のLANケーブルを、次のように案内しています。「10Gbps対応(10GBASE-T)のLANケーブルをご利用ください。CAT6A(カテゴリー6A)以上」

対応表では、CAT5、CAT5e、CAT6が10ギガの「非対応」の欄です。注記は「通信は可能ですが、最大通信速度に対応していないため、通信速度が低下する可能性があります」です。CAT6A、CAT7、CAT8は「対応」の欄に入っています。

パソコン側についても、「ドコモ光 10ギガをご利用の場合、パソコン側のLANケーブル差込口(ネットワークアダプタ)の規格も10Gbpsに対応している必要があります」と書いています。

SoftBank 光・10ギガ

ソフトバンクの10ギガのページは、次のように案内しています。「快適な通信を楽しむには、10Gbpsの通信速度に対応するパソコンが必要です。また各機器をつなぐLANケーブルは「カテゴリ6A」以上であることが必要です」

接続手順のページには、次の3点が書かれています。

auひかり ホーム10ギガ

auの10ギガのページは、「ご利用機器の推奨スペックはLANポート10GBASE-T、LANケーブルカテゴリ6a以上です」と案内しています。宅内配線のページにも、「auひかりホーム10ギガ/5ギガをご利用の場合は、CAT6A以上の規格のLANケーブルで配線してください」とあります。

接続設定ガイドは、5ギガ・10ギガの申込では、同梱されている「CAT6A」と記載のLANケーブルを使うよう案内しています。

買い替えるときの選び方

10ギガの光回線で使うLANケーブルは、CAT6A以上を選べば、3社の公式条件に収まります。そのうえで、長さと形を決めます。

長さは、10GBASE-Tで使うLANケーブルを100m以下とバッファローが案内しています。家庭では、機器どうしの距離を測り、少し余裕のある長さを選ぶと、短すぎて届かない失敗を避けられます(I-O DATA)。

形と作りは、メーカーの説明が次のように分かれます。

申込先のルーターやホームゲートウェイに10ギガ用のLANケーブルが同梱される場合は、そのケーブルを使う案内です(SoftBank・au)。買い足すのは、パソコンまでの距離が足りないときなどです。

あわせて読む: LANケーブルCAT6Aのおすすめ5選

この記事で扱っていないこと

最新の条件は、各社の公式サイトで直接ご確認ください。

あわせて読む: 家のネットが遅いときの切り分け方、ドコモ光10ギガの料金と対応エリア、ソフトバンク光10ギガの料金とエリア、BIGLOBE光10ギガの料金とエリア

出典と確認日

確認日はすべて2026年10月26日です。

よくある質問

よくある質問
通信はできますが、10Gbpsは出ません。ドコモ光 10ギガの対応表では、CAT5eは「非対応」の欄で、通信は可能でも最大通信速度に対応しないため低下する可能性があると案内しています。メーカーの一覧表では、CAT5eの最大通信速度は1Gbpsです。
ケーブルだけでは決まりません。パソコンとルーターの端子も10ギガに対応している必要があります。ドコモ光、SoftBank 光、auひかりの10ギガは、いずれもパソコン側の10ギガ対応を案内しています。
メーカーの一覧表では、CAT6は最大1Gbps・伝送帯域250MHz、CAT6Aは最大10Gbps・500MHzです。CAT6で10ギガが出るかは説明が分かれ、Appleは長さ最大55メートル、I-O DATAも55mまで可とし、ドコモ光 10ギガは非対応としています。10ギガ光の公式条件はCAT6A以上なので、CAT6Aが確実です。
仕様表の有線LANの欄に「10GBASE-T」とあれば対応しています。「1000BASE-T」は1Gbps、「2.5GBASE-T」は2.5Gbpsまでです(I-O DATA)。Windowsは「ncpa.cpl」のイーサネットの状態でも、いまのリンク速度が分かります(TP-Link公式)。
10ギガ光の公式条件はCAT6A以上で、ドコモ光 10ギガの対応表ではCAT7とCAT8も「対応」です。I-O DATAは、CAT7以上がシールド付きのSTPだけで、アース処理を誤るとかえってノイズに弱くなるとして、家庭用にはCAT6Aを勧めています。バッファローのCAT7対応ケーブルは、ケーブル部分のみがCAT7対応で、プラグはRJ-45仕様です。
ルーターと端末の間は無線なので、その区間のケーブルは関係しません。ONUとルーターの間は有線なので、そのケーブルのカテゴリーは速さに関わります。au公式の接続設定ガイドは、ランプ表示が橙色の点滅(1Gbpsで通信中)で、10ギガ・5ギガの契約なら、ONUとホームゲートウェイの間のLANケーブルを見るよう案内しています。
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