「auひかりプラス」と「auひかり」は別のサービス

正式名称は「auひかりプラス」で、KDDIが2026年9月17日に提供を開始する新サービスです(発表は9月4日)。光回線とau 5G回線を組み合わせた「ハイブリッドホームルーター」で使う家庭向けインターネットで、回線の実体はカタログ上「KDDIの光回線(タイプ1)」「NTT東日本・西日本の光コラボレーションモデルを使う提携光回線(タイプ3)」「au 5G/4G LTE/WiMAX 2+によるモバイル回線のみ(タイプ2・ワイヤレス)」の3種類に分かれると案内されています。

一方、従来の「auひかり」は戸建てがKDDI自社設備、マンションは建物側の設備を使う光回線です。名前は似ていますが、回線の仕組みも料金体系も別物として案内されています。なお2026年9月5日時点で、KDDIから従来auひかりの受付終了やauひかりプラスへの置き換えに関する発表は確認できていません。「いずれ従来サービスが終了する」という情報は一次資料に見当たらないため、この記事ではそのように断定しません。気になる方は公式に直接確認してください。

比較表で見る全体像

項目従来のauひかりauひかりプラス
回線方式KDDI自社設備(ホーム)/建物設備(マンション)KDDI光回線(タイプ1)+NTT光コラボ(タイプ3)+au 5G等モバイル回線(タイプ2)
通信速度「ホーム1ギガ」プラン名のとおり1Gbps帯(上位プランの有無・実測条件は公式で確認)光開通後 上り下り最大10Gbps(10ギガプラン・一部エリア)/最大1Gbps(ホーム・マンション)。ベストエフォート
工事前の利用工事完了までインターネットは使えないルーター到着・電源ONの日からau 5Gで利用開始→光開通後は手続きなしで自動的に光へ切替(特許第7853512号)
障害時のバックアップ同等の仕組みは案内されていない光回線に障害が起きた場合、au 5Gへ切替可能。現状はWeb設定変更・LANケーブル抜去・ルーター再起動による手動切替(自動検知は2026年度内にファームウェア更新で搭載予定)
月額(ネット利用料の目安)ホーム1ギガ「ずっとギガ得プラン」5,610円/月(1年目の表示。2年目以降は同ページで確認できず)。マンションはタイプV 4,180円(お得プランA)/タイプG 4,950円(標準6,160円)と建物により異なる下表(2年契約・プロバイダBIGLOBE・Wi-Fiパック同時申込・auでんき契約の条件例)を参照。5G期間中は割引適用で0円、13ヶ月目以降は段階的に上がる設計
初期費用公式で確認(本記事の検証範囲外)サービス登録料4,950円+工事費(ホーム39,600円・24回分割/マンション26,400円・24回分割/ワイヤレスは工事費なし)
契約期間・解除料ホーム=3年自動更新・解除料4,730円/マンションタイプV=2年・解除料2,290円2年契約・解除料3,102円(契約満了月・翌月・翌々月を除く)
ルーター公式で確認(本記事の検証範囲外)ハイブリッドホームルーターのレンタル必須・858円/月(Wi-Fi 7対応。6GHz帯の利用にはWi-Fiパック加入が必要)
セット割対象auスマートバリュー/自宅セット割(UQ mobile)の対象同じくauスマートバリュー/自宅セット割の対象(「ネット+電話」加入、または対象のワイヤレスプラン加入が条件)
対応プロバイダ公式で確認(本記事の検証範囲外)(9/17時点)ホーム=BIGLOBE・@nifty・So-net/マンション=BIGLOBE・@nifty/ワイヤレス=BIGLOBE・@nifty・So-net。プロバイダにより受付開始時期・料金が異なる

出典: KDDIニュースリリース(2026年9月4日)インターネット総合カタログ(auひかりプラス)2026(記載は2026年8月13日時点)auひかり ホーム1ギガ ずっとギガ得プラン公式ページauひかり マンション公式ページ(2026年9月5日確認)

月額を単純比較できない3つの理由

上の表を見ただけで「結局どっちが安いか」を決めるのは早計です。理由は次の3つです。

①プラスの月額には、構造的にルーター代とWi-Fiパックが乗っている

auひかりプラスの月額例には、ハイブリッドホームルーターのレンタル858円と、Wi-Fiパック770円(電話込み)が全タイプ共通で含まれています。従来auひかりのようにルーターを自分で用意したり、電話サービスの契約有無を選んだりする発想がなく、この2つを含めた金額がそのまま「月額」として案内される仕組みです。

②従来auひかりは2年目以降の金額が公式ページから確認できない

従来のホーム1ギガ5,610円は「1年目」の表示で、2年目以降がいくらになるかは同じ公式ページの範囲では分かりません。電話料金も別建てです。一方でauひかりプラスは13ヶ月目・37ヶ月目までの金額がカタログにそのまま出ています。並べて比較する時点で、見えている期間の長さがそろっていない点はあらかじめ押さえておく必要があります。

③割引の重なり方が違う

auひかりプラスの月額例は、「ひかり準備割」「Wi-Fiパックデビュー割」「初期費用相当額割引」「でんきセット割」という複数の割引が重なった結果の金額です。どれか1つでも条件から外れると、表に出ている金額にはなりません。

プラスの月額は「2年間で階段状に上がる」設計

auひかりプラスの月額は、5G回線が開通した月を1ヶ月目として、時期ごとに段階的に変わります。下表はカタログに掲載されている、2年契約・プロバイダBIGLOBE・Wi-Fiパック同時申込・auでんき契約という条件がそろった場合の「お支払い合計額」の例です。

サービス光開通前(5G期間)〜12ヶ月目13ヶ月目〜37ヶ月目〜ネット利用料(開通後)
ホーム10ギガ0円7,238円7,678円7,898円6,380円
ホーム0円6,578円7,018円7,238円5,720円
マンション10ギガ0円7,238円7,678円7,898円6,380円
マンション0円5,500円5,940円6,160円4,642円
ワイヤレス〜13ヶ月目 5,500円14ヶ月目〜 5,940円38ヶ月目〜 6,160円4,642円

表の「光開通前(5G期間)」が0円になっているのは、「ひかり準備割」でネット利用料4,642円とルーターレンタル858円が最大4ヶ月割引される(=0円になる)ためです。割引が適用されない場合、5G期間だけの月額は6,270円(4,642円+770円+858円)になります。なおワイヤレス(タイプ2)はこの「ひかり準備割」の対象外です。工事費分割(ホーム1,650円×24/マンション1,100円×24)は上表のネット利用料に含まれる形で計上されており、ワイヤレスには工事費がありません。

出典: インターネット総合カタログ(auひかりプラス)2026(2026年9月5日確認)

「工事を待たずに使えることに価値があるか」で選ぶ

auひかりプラスの申込〜開通の流れは、本人確認(マイナンバーカード等・SMS)→ハイブリッドホームルーター受取→電源ONで5G利用開始→(ホーム・マンションの場合)工事日決定→ONU受取→開通工事(お立ち会い要)→光開通、という順番です。申込から光利用開始までは状況により変わりますが、カタログではおおむね2ヶ月程度を見込むよう案内されています。

従来auひかりのように工事完了まで一切ネットが使えない状態を避けたい人にとっては、ルーターが届いた日から5Gで通信を始められる点は判断材料になります。逆に、そもそも工事の待ち時間を気にしない、あるいは今の環境で特に困っていないという人にとっては、ルーターレンタル代とWi-Fiパック代が毎月上乗せされる分だけ割高に感じる可能性もあります。工事そのものが要らない選択肢としては、モバイル回線のみで完結する「ワイヤレス(タイプ2)」もあり、こちらは月間データ容量の上限がないスタンダードモードと、より広いエリアで使えるが月間30GBの上限があるプラスエリアモードの2種類から選ぶ形です。

従来auひかり利用者が乗り換える意味はあるか

すでに従来auひかりを契約している人が、あえてauひかりプラスに乗り換える意味があるかどうかは、現時点で公開されている情報だけでは判断材料が限られます。2026年9月5日時点で確認できた一次情報の範囲では、従来auひかり利用者向けの乗り換え特典は案内されていません。乗り換えを検討する場合は、今の契約の解除料(ホーム3年契約なら4,730円、マンションタイプVの2年契約なら2,290円)に加えて、auひかりプラス側の初期費用(サービス登録料4,950円+工事費)が新たにかかる可能性がある点を踏まえたうえで、公式に個別の条件を確認することをおすすめします。

反対に、今のauひかりに特に不満がなく、工事前の待ち時間や障害時のバックアップに価値を感じていないのであれば、現時点の公開情報を見る限り、急いで切り替える理由は見当たりません。auひかりプラスは9月17日にサービスが始まったばかりの新しい選択肢という位置づけで捉えておくのが無難です。

KEN編集長のまとめ

auひかりプラスは、従来のauひかりの後継や置き換えとして発表されたものではなく、光回線と5G回線を組み合わせた別サービスです。月額にはルーターレンタルとWi-Fiパックの費用が構造的に含まれているため、従来auひかりの表示金額とそのまま並べて比べるのは適切ではありません。

選ぶ基準としては、工事を待たずに使い始められることや障害時のバックアップに価値を感じるかどうかが軸になります。すでに従来auひかりを使っていて特に困っていない場合は、公式から乗り換え特典が案内されていない現状では、無理に切り替える理由は見当たりません。最終的な金額・提供可否は建物やエリアによって変わるため、申し込み前に必ず公式サイトで最新条件を確認してください。

よくある質問

いいえ。auひかりプラスは従来のauひかりとは別サービスとして提供されるもので、利用するには新たに申し込みが必要です。自動切替の案内は確認できていません。
条件によって異なり、一律には言えません。auひかりプラスの月額例にはルーターレンタルとWi-Fiパックの費用が含まれているため、単純な金額比較にはならない点に注意してください。
2026年9月5日時点で、KDDIから従来auひかりの受付終了に関する発表は確認できていません。最新の状況は公式に確認してください。
申込者が自由に選ぶものではなく、住所や建物の設備状況によってどのタイプになるかが決まります(カタログにも「提供サービスは提供地域・設備状況により異なります」と記載されています)。
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※本記事はauひかりプラスのサービス開始(2026年9月17日)前に、公式リリースおよびカタログをもとに作成しています。サービス開始後に条件が変更・追加される場合がありますので、お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。