2021年10月1日以降に発売されたスマートフォンは、原則としてSIMロックがかかっていない状態で販売されています。「じゃあ、どのキャリアの回線でも自由に使えるんだ」と思ってしまいそうですが、それは早合点です。

SIMロックが解除されていることと、実際にその回線で問題なく使えることの間には、確認すべきことが3つ残っています。①対応する周波数(バンド)に合っているか ②その回線を提供する会社が動作を保証している端末か ③使える機能に制限がないか、の3点です。この記事では、この3つを整理したうえで、「では自分の機種で確認するにはどこを見ればよいか」まで手順化します。

先に断っておくと、この記事では「この機種はこの回線で使える」という一覧表は作りません。理由は本文の中盤で説明しますが、可否の一覧は各社の公式ページにしかない"生きた情報"であり、第三者サイトが表にした時点で古くなってしまうからです。

まず前提:SIMロックの現行ルール(2026年版)

SIMロックに関する国のルールは、総務省の「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」という文書に定められています。実はこの文書、以前は「SIMロック解除に関するガイドライン」という名称でした。2021年8月10日の改訂で、名称そのものが今のかたちに改められています。今もネット上の解説記事の多くが旧称の「SIMロック解除に関するガイドライン」のまま説明していますが、当サイトでは現行の正式名称で記載します。

このガイドラインの改訂は2021年8月10日に行われ、2021年10月1日から適用されました。適用日以降に発売する端末について、通信事業者がSIMロックをかけた状態で販売することは、原則として禁止されています。

「原則禁止」には例外規定がある

このルールには例外規定があります。端末代金の分割払い(割賦)の未払いを防ぐ手段が他にない場合には、通信事業者が総務省に資料を提出し、有識者の意見を踏まえて個別に判断される仕組みが残っています。「2021年10月以降に発売された端末にはSIMロックが一切存在しない」とは言い切れません。

もう1つ大事なのは、このルールの基準が「発売日」であって、購入日でも契約日でもないという点です。たとえば2026年に入ってから購入した端末であっても、その機種自体が2021年10月1日より前に発売されたモデルであれば、このルールの対象外になります。

では2021年10月1日より前に発売された端末はどう扱われるのか——ここについては、総務省・各社公式のいずれの情報でも、当サイトの今回の確認では扱いを明確に確認することができませんでした。断定は避け、購入したキャリアの公式サイトにあるSIMロック解除の案内ページで、お手持ちの機種の状態を確認することをおすすめします。

SIMロックがなくても「使える」とは限らない3つの理由

SIMロックが解除されている、あるいは最初からかかっていない端末であっても、他社の回線に挿し替えてそのまま問題なく使えるとは限りません。理由は大きく3つあります。

① 対応している周波数が違う

スマートフォンは機種ごとに対応している周波数(バンド)が決まっています。SIMロックという「鍵」が外れていても、その端末が対応していない周波数を使っている回線では、電波をうまくつかめなかったり、一部のエリアで通信できなかったりすることがあります。UQ mobileは公式サイトで「auの4G LTEに対応した端末が必要」と案内しています。

② 他社で買った端末は動作保証の対象外になる

各社は「自社で販売した端末以外の動作を保証しない」という立場を明確にしています。楽天モバイルは公式サイトで「楽天モバイルで購入された製品以外は動作保証の対象外となります」と明記しています。ahamoも同様に「ドコモは他社携帯電話機にドコモのSIMカードを挿入して利用される場合について、一切の動作保証を行いません」としたうえで、「対応端末一覧にある機種であれば、ドコモ所定の条件の下で動作確認を行っています」と案内しています。つまり、動作確認端末一覧に載っているかどうかが、保証の有無を分ける境界線になっています。

③ 一部の機能だけ使えないことがある

「圏外で使えない」というような分かりやすい話だけではありません。楽天モバイルは「ご利用いただける機能であっても、OSやソフトウェアの更新等により、機能のご利用が制限される場合があります」としています。具体例として、楽天モバイルの無料通話アプリ「Rakuten Link」は、Android 9以下・iOS 14.3以下の端末では動作保証の対象外となっています。回線としては使えても、特定の機能だけ制限されるケースがあるということです。

だから当サイトは「使える機種一覧」を作りません

ここまで読むと「結局、どの機種がどの回線で使えるのか一覧にしてほしい」と思われるかもしれません。ですが当サイトでは、機種×回線の組み合わせを可否で並べた一覧表はあえて作らない、という判断をしています。

理由はシンプルです。動作確認済みの端末かどうかを最終的に決められるのは、その回線を提供している会社だけだからです。各社の動作確認端末一覧は、新機種の発売やソフトウェア更新のたびに随時更新されています。第三者サイトがある時点の状態を表にまとめても、その表は公開した瞬間から古くなり始めます。誤った情報のまま「使える」と信じて契約してしまうことの方が、読者にとって不利益が大きいと考えています。

そこで当サイトが提供するのは、可否の一覧ではなく「どこを見れば正しい答えが分かるか」の道しるべです。次の章で、回線ごとの確認先をまとめます。

回線別・どこで確認すればよいか

回線ごとの動作確認端末ページと、各社が公式に明言している注意点を一覧にしました。URLが確認できたものはリンクを付けています。povo2.0とahamoについては、対応端末を確認できるページの存在は分かっていますが、当サイトの今回の調査では一覧ページそのもののURLを確定できませんでした。ここは隠さずそのまま記載します。

回線提供元確認するページ公式が明言している注意点
ahamoNTTドコモが提供するプラン公式サイト内の対応端末ページで確認(当サイトでは一覧ページのURLを確定できていません)他社携帯電話機での利用は一切の動作保証なし。対応端末一覧の機種のみ所定の条件下で動作確認
povo2.0au回線のスマホプラン公式サイト内の対応端末ページで確認(当サイトでは一覧ページのURLを確定できていません)—(今回の調査では確認できず)
LINEMOソフトバンクが提供するプラン動作確認端末—(今回の調査では確認できず)
UQ mobileau回線を使うブランド動作確認端末(スマートフォン対応機種)一覧auの4G LTEに対応した端末が必要。海外で販売された端末は原則利用不可
Y!mobileソフトバンクSIM動作確認済み機種検索—(今回の調査では確認できず)
楽天モバイル楽天モバイルご利用製品の対応状況確認自社で購入した製品以外は動作保証対象外。海外で購入された場合は利用できない可能性あり
IIJmioIIJ動作確認端末—(今回の調査では確認できず)
mineoオプテージ動作確認済み端末検索—(今回の調査では確認できず)

出典:各社公式サイト(2026年9月3日確認)。表中の注意点は各社が公式に明記している内容のみを掲載しています。

確認の手順(5ステップ)

実際に「自分の端末が使えるか」を確認するときは、次の順番で見ていくと迷いません。

キャリア専売モデルはどうなるのか

キャリアの専売モデルは、そもそも「買う窓口」の時点で使う回線がほぼ決まってしまう、という論点があります。当サイトで扱っている実例を2つ挙げます。

arrows Alpha2(型番F-51G)は、2026年8月27日に発売されたdocomo専売モデルです。ドコモの発売告知には、ドコモショップ・ドコモオンラインショップに加えてahamoサイトからも購入できる旨の記載があります。専売モデルであっても、同じグループ内の格安プランからは購入できる場合がある、という一例です。

TORQUE G07は、2026年3月18日に発売されたau取扱いのタフネススマートフォンです。京セラの発表では「2026年3月18日よりKDDI株式会社・沖縄セルラー電話株式会社から発売」と案内されています。docomo・SoftBank・楽天モバイルでの取り扱いについては、当サイトの今回の調査では確認できていません。

専売モデルを他社の回線で使いたい場合は特に、前章の確認手順を飛ばさずに実行することをおすすめします。

海外で買った端末・中古端末を使うとき

海外で購入した端末や、海外仕様の中古端末を日本の回線で使おうとする場合は、さらに注意が必要です。楽天モバイルは「楽天回線対応製品であっても、海外で購入された場合、ご利用いただけない可能性があります」としています。UQ mobileも「海外で販売された端末は原則利用不可」と案内しています。

加えて、日本国内で電波を発する機器には技適マーク(技術基準適合証明・認証マーク)が必要です。技適マークのない端末について、事業者が接続を断る場合がある旨の記載もあります。海外で購入した端末を日本で使う予定がある場合は、技適マークの有無も確認しておくとよいでしょう。

KEN編集長の結論

2021年10月1日以降に発売された端末は、原則としてSIMロックがかかっていません。ただし「原則」には例外規定があり、基準になるのは購入日ではなく発売日です。そしてSIMロックが無いことと「使える」ことは、そもそも別の話です。

対応周波数・動作保証・機能制限の3点は、各社の動作確認端末ページでしか正確に分かりません。当サイトでは可否を一覧化する代わりに、確認先そのものをまとめました。乗り換えを検討する際は、まず無料のプラン診断で今の使い方に合う回線を絞り込んでから、該当する回線の動作確認端末ページで手持ちの機種を検索することをおすすめします。

よくある質問

原則としてかかっていません。基準になるのは購入日ではなく「発売日」で、2021年10月1日以降に発売された端末が対象です。ただし割賦代金の不払いを防ぐ手段が他にない場合など、個別に判断される例外規定があり、「一切存在しない」とは言い切れません。
いいえ。SIMロックの有無と「使える」ことは別問題です。①対応している周波数(バンド)が合っているか ②その回線を提供する会社が動作を保証しているか ③一部機能に制限がないか、の3点を確認する必要があります。
各社は自社の動作確認端末一覧にない機種について、動作を保証しません。使えたとしても自己責任での利用になります。契約前に、使いたい回線の公式サイトで確認してください。
個別の機種と回線の組み合わせの可否は、当サイトでは断定できません。使いたい回線を提供する会社の動作確認端末ページで、実際の型番を検索して確認するのが唯一の正確な方法です。
楽天モバイルは「海外で購入された場合、ご利用いただけない可能性があります」、UQ mobileは「海外で販売された端末は原則利用不可」としています。加えて、技適マークのない端末は接続を断られる場合があります。
povo2.0公式サイト内の対応端末ページで確認できます。当サイトの今回の調査では、一覧ページそのもののURLを確定できませんでした。
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