この記事の調べ方と、この記事が言う「安くなる」の定義
この記事は、「60歳以上になると通話かけ放題が安くなる」という話がドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル・ワイモバイル・UQ mobileの6社に本当にあるのかを、2026年9月12日にそれぞれの公式ページで1社ずつ確認した記事です。まとめサイトの中には古い情報のまま「auも60歳以上でお得」と書いているものがありますが、この記事では編集部が実際に公式ページへアクセスし、そこに書かれている原文をもとに判定しています。
この記事が「安くなる」と呼ぶのは、年齢条件つきで、通話定額オプションの月額そのものが下がる制度だけです。ポイント還元・初月無料・「おすすめ年齢層」としての表示は、月額そのものが下がるわけではないため、この記事では比較表とは別の節で扱います。この定義に照らして6社を当たった結果、現行で確認できたのはワイモバイルとUQ mobileの2社だけでした。
結論の早見表:6社を1枚の表で並べる
まず6社をまとめて並べます。判定には「現行で確認できた」「受付終了」「通話は対象外」「年齢が65歳」「見つけられなかった」の5つの言葉だけを使い、それ以外の判定は書きません。
| 会社 | 制度名 | 判定 |
|---|---|---|
| ワイモバイル | 60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーン | 現行で確認できた |
| UQ mobile | 60歳以上通話割 | 現行で確認できた |
| au | スマホスタートプラン60(新カケホ割60) | 受付終了 |
| ドコモ | 60歳からのスマホプログラム | 通話は対象外 |
| 楽天モバイル | 最強シニアプログラム/敬老キャンペーン | 年齢が65歳 |
| ソフトバンク | — | 見つけられなかった |
各社の出典URLと確認日は本記事末尾の「出典と確認日」にまとめています(すべて2026年9月12日確認)。
この時点で分かるのは、大手3社と呼ばれるドコモ・au・ソフトバンクの本体プランの中に、この記事の定義に当てはまる制度が1つも見当たらなかったという事実です。次の章から、残った2社の中身を先に見ていきます。
ワイモバイル:60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーン(月額1,100円を永年割引)
ワイモバイルの公式ページで確認できたのは「60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーン」です。対象条件は「当社システムに登録された使用者年齢が本キャンペーンのお申し込み時点で60歳以上であること」と原文に明記されています。割引額は対象オプションの月額料1,100円(税込)を永年割引で、2021年2月18日(木)から受け付けています。
対象プランはシンプル3 S/M/L、シンプル2 S/M/L、シンプル S/M/Lです。対象オプションはスーパーだれとでも定額+・スーパーだれとでも定額+(L)・スーパーだれとでも定額(S)の3種類で、終了日についての明記はなく、公式ページには「キャンペーン終了時期は、ホームページなどでお知らせします」とだけ書かれています。
| 対象オプション | 月額料(税込) |
|---|---|
| だれとでも定額+ | 880円/月 |
| スーパーだれとでも定額+ | 1,980円/月 |
| スーパーだれとでも定額+(L) | 1,100円/月 |
出典: ワイモバイル公式・60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーン・同FAQ・通話オプション料金ページ(いずれも2026年9月12日確認)
なお、対象オプションのうち「スーパーだれとでも定額(S)」の月額料金は、この基本料ページに記載を確認できませんでした。この記事では確認できた3つのオプションの金額だけを掲載しています。
UQ mobile:60歳以上通話割(通話放題が1,980円→880円)
UQ mobileの公式ページで確認できたのは「60歳以上通話割」です。対象条件は「対象通話オプションをお申し込み時点でご利用者様の年齢が60歳以上であること」と原文に明記されています。割引の中身は通話放題の月額料金が1,100円/月割引されるというもので、公式ページには1,980円/月→880円/月という前後の金額がそのまま書かれています。2021年3月1日から受け付けています。
対象プランはトクトクプラン2、対象オプションは通話放題、および一部プランのみですがかけ放題(24時間いつでも)です。終了日の明記は見当たらず、継続して受け付けていると読める記載でした。
出典: UQ mobile公式・60歳以上通話割(2026年9月12日確認)
同じ1,100円の割引でも、効き方は同じではない
ワイモバイルとUQ mobileはどちらも割引額が1,100円/月で、数字だけを見ると同じに見えます。しかし実際にいくら安くなるかは、対象オプションのどれを使っているかによって変わります。
UQ mobileは公式ページ自身が「通話放題 1,980円/月→880円/月」という前後の金額を書いているため、差額の1,100円がそのまま割引後の金額として確認できます。
一方でワイモバイルの公式キャンペーンページには「1,100円を永年割引する」としか書かれておらず、割引後にいくらになるかは、割引額(キャンペーンページ)と対象オプションの基本料(別ページの料金表)を編集部が突き合わせないと分かりません。スーパーだれとでも定額+(1,980円/月)の場合は1,980円−1,100円=880円/月、スーパーだれとでも定額+(L)(1,100円/月)の場合は1,100円−1,100円=0円/月という計算になります。
880円・0円は編集部が算出した参考値です
この880円/月・0円/月という数字は、ワイモバイル公式が直接「〇〇円になる」と書いているものではありません。キャンペーンページの割引額(1,100円)と、別ページの通話オプション基本料という2つの公式情報を編集部が差し引いて出した参考値です。これに対してUQ mobileの「1,980円/月→880円/月」は、UQ mobile公式ページに直接その表記があります。同じ「880円」という数字でも、出どころが違う点に注意してください。
大手3社の本体を当たった結果:au・ドコモ・ソフトバンク
ここからは、この記事の定義に当てはまらなかった、あるいは受付が終了していた3社を扱います。3社とも「60歳以上」という言葉自体は公式ページに登場しますが、中身はそれぞれ違います。
au:「2022年10月27日をもって、新規受付を終了しました」
auには「スマホスタートプラン60(新カケホ割60)」という制度があり、対象は「ご契約者が60歳以上の方」でした。しかし公式ページには「2022年10月27日をもって、新規受付を終了しました。」と明記されています。この記事はこの原文をそのまま引用します。受付が終了している以上、現時点でauの本体プランに新規で申し込むことはできません。なお、後継にあたる制度がauに存在するかどうかは今回の調査では確認できておらず、「後継の制度は無い」とも書きません。
ドコモ:名前は紛らわしいが、通話の話ではない
ドコモには「60歳からのスマホプログラム」という制度があります。「60歳」という名前だけを見ると通話料金の優遇を想像しがちですが、条件は「利用者の年齢が60歳以上」「対象プランへの加入」「dポイントクラブ会員であること」の3つで、内容は健康サポートやエンタメ特典が中心の1回限りの提供です。通話定額・通話料金の割引に関する記載は見当たりませんでした。名前の紛らわしさで誤解しないよう、ここは明確に区別しておきます。
ソフトバンク:公式の2ページでは見つけられなかった
ソフトバンクについては、公式のキャンペーン一覧ページと料金プランページの2ページに到達しました。しかし、年齢条件つきの通話定額割引は見つけられませんでした。料金プランのうち「スマホデビュープラン+」には「60歳以上おすすめ」という推奨年齢層の表示がありましたが、これは対象年齢の目安を示しているだけで、通話料金がそれによって下がる制度であるという根拠は確認できませんでした。
ここで大事なのは、「見つけられなかった」と「無い」は違うということです。この記事が確認したのは公式サイトの2ページだけであり、ソフトバンクに年齢条件つきの通話優遇が存在しないと断定する材料は持っていません。断定できないことは、断定しない形のまま書きます。
楽天モバイルは60歳ではなく65歳、しかも「初月無料」
楽天モバイルには「最強シニアプログラム」および「65歳以上限定 敬老キャンペーン」があります。ここで注意したいのは、対象年齢が60歳ではなく65歳以上であることです。この記事の比較対象は60歳以上の制度のため、楽天モバイルは早見表の比較行には入れていません。
通話に関連する内容としては、「15分(標準)通話かけ放題」がプログラムの対象になることと、「15分かけ放題(1,100円)」が初月無料になることが確認できました。この「初月無料」は1か月分の料金が無料になるという性質のもので、ワイモバイル・UQ mobileのような月額料金そのものを永続的に下げる割引とは仕組みが異なります。
UQ mobileには名前が似た「旧シニア割」もあった
UQ mobileには過去に「シニア割(60歳以上)」という制度があり、公式ページには2021年2月28日で受付終了と明記されています。この記事で扱った現行の「60歳以上通話割」とは別の制度です。名前が似ている制度を比較表に混ぜないよう、この記事では区別して扱っています。
残っていた2社は、どちらも「サブブランド」だった
この記事の定義で現行で確認できたのは、ワイモバイルとUQ mobileの2社でした。ワイモバイルはソフトバンク系、UQ mobileはKDDI(au)系のサブブランドです。
つまり、本体であるauでは新規受付が終了している一方、同じKDDI系列のサブブランドであるUQ mobileでは通話割が続いているという並びになっています。ドコモ・ソフトバンクにはこの記事の定義に合う本体プランが見当たらず、系列のサブブランドでも同様の制度は今回確認できませんでした。
この記事ではこの並びを事実として提示するだけにとどめます。なぜこの並びになっているのかという理由は公式ページに説明が無く、今後どうなるかという予測も書きません。
この記事が確認していないこと
この記事はあくまで2026年9月12日時点で6社の公式ページを当たった結果をまとめたものです。次の点は確認していません。
- MVNO各社:mineo・IIJmio・OCN モバイル ONEなどのMVNOに年齢条件つきの通話割引が「ある」か「ない」かは、今回まったく調査していません。
- 総額での比較:この記事が確認したのは通話オプション部分の割引だけです。基本料とあわせて結局月額いくらになるかという総額の試算は、基本料側を十分に裏取りできていないため書いていません。
- UQ mobile「かけ放題(24時間いつでも)」の金額:60歳以上通話割の対象オプションの一つですが、割引前後の月額料金はいずれも確認できていません。「通話放題」の1,980円→880円と混同しないでください。
- ワイモバイル「スーパーだれとでも定額(S)」の月額:対象オプションの一つとして名前は確認できましたが、月額料金は公式ページで確認できませんでした。
出典と確認日
この記事で使用したすべての情報は、2026年9月12日に次の公式ページで確認しました。
- ワイモバイル: 60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーン・同FAQ・通話オプション料金ページ
- UQ mobile: 60歳以上通話割(旧シニア割の終了記載を含む)
- au: スマホスタートプラン60 受付終了ページ
- ドコモ: 60歳からのスマホプログラム
- 楽天モバイル: 最強シニアプログラム/65歳以上限定 敬老キャンペーン
- ソフトバンク: キャンペーン一覧・料金プラン
KEN編集長のまとめ
6社の公式ページを1社ずつ確認した結果、「60歳以上で通話かけ放題が安くなる」制度が現行で確認できたのはワイモバイルとUQ mobileの2社だけでした。auは2022年10月27日に受付を終了しており、ドコモは名前は似ていても通話の話ではなく、ソフトバンクは公式の2ページでは見つけられませんでした。楽天モバイルは65歳以上が対象で、月額の永続割引でもありません。
残った2社も、割引額こそ同じ1,100円ですが、対象オプションの組み合わせによって実際の下がり方が変わります。ご自身が使っている通話オプションと料金プランを確認したうえで、まずは公式ページの記載を直接確かめることをおすすめします。通話プランを含めた通信費全体の見直しを考えている方は、90秒の無料診断もあわせてご利用ください。
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