結論 — 12月1日に変わるのは「額」より「選べる容量」(早見表)
ahamoは2026年12月1日(火)、料金の決まり方を使用量に応じた3段階制に変える。この改定を「値上げ」という一言だけで見ると、見落とす点がある。今回の変化の中心は金額そのものではなく、これまで選べていた「30GB・2,970円(税込)」という組み合わせ自体が無くなることにある。改定後にahamoで選べる下限は40GBで、その下の容量は存在しない。
一方、他社の主要プランを見ると、容量は30〜35GB帯に集まっている。つまり改定後のahamoと同じ40GBという容量で正面から比べられるプランが、当サイトが確認した範囲では見つからない。読者が実際に迫られる選択は「40GBぶん多めに払うか、30〜35GBへ容量を落とすか」という容量の選び直しであり、単純な価格比較では済まない。まず早見表で全体像を示す。
| プラン | 容量 | 月額(税込) | 備考 |
|---|---|---|---|
| ahamo(12月1日〜) | 40GB以下 | 3,135円 | 新しい最小の段 |
| ahamo(現行) | 30GB | 2,970円 | 12月1日で選べなくなる |
| ワイモバイル シンプル3 M | 30GB | 4,378円 | 素の額・割引なし |
| UQ トクトクプラン2 | 30GB | 4,048円 | 素の額・割引なし |
| LINEMO ベストプランV | 30GB | 2,970円 | 5分通話込み |
出典: ドコモ公式・2026年9月25日発表 / ahamo公式 / ワイモバイル公式 / UQモバイル公式 / LINEMO公式(いずれも2026年10月5日確認)
表の他社3プランはいずれも割引を適用しない素の月額である。割引後の額については、条件が商材ごとに異なるため本記事では別の章に分けて扱う(9章)。ここではまず、容量という軸で並べた時に40GBという段が他社に存在しないことを押さえておきたい。
ahamoの新しい3段を公式の数値で置く(現行との対照つき)
ドコモが2026年9月25日に発表した内容によると、ahamoは2026年12月1日から次の3段階制に変わる。
| 段 | 月額(税抜) | 月額(税込) |
|---|---|---|
| 40GB以下(ステップ1) | 2,850円 | 3,135円 |
| 40GB超60GB以下(ステップ2) | 3,750円 | 4,125円 |
| 60GB超120GB以下(ステップ3) | 4,650円 | 5,115円 |
出典: ドコモ公式・2026年9月25日発表 / ahamo公式(2026年10月5日確認)
現行のahamoは30GB・2,970円(税込)の1プランで、別途大盛りオプション(追加1,980円・税込で80GB増量、合計110GB・4,950円・税込)を付けられる仕組みだった。この大盛りオプションは2026年11月30日に提供を終了する(契約中の場合も自動で廃止される)。改定後は「容量に応じて自動で段が切り替わる3段階制」に一本化され、30GBという段自体が選択肢の中から消える。
なお、ahamoの新規契約事務手数料は0円である。これは改定前から変わっていない。
出典: ahamo公式FAQ(2026年10月5日確認)
1GBあたりで見ると下がっている — だから「値上げ」と一言で言えない
ここで編集部算出の単価を示す。現行の30GB・2,970円(税込)を1GBあたりに割ると、2,970÷30=99.0円/GBになる。改定後の40GB以下・3,135円(税込)を同じように割ると、3,135÷40=78.375円/GB、小数第1位までなら78.4円/GBである。つまり1GBあたりの単価は99.0円から78.4円へ下がる(編集部算出)。
これは「月額は+165円増えるが、使えるデータ量は+10GB増える」という変化を単価の形で言い換えたものにすぎない。払う金額そのものは上がるが、1GBを基準にした価値では下がる方向にあるため、「値上げ」という一語だけで語ると、どちらの側面も半分しか伝わらない。本記事ではこの先、金額の変化と単価の変化を分けて扱う。
本当に失われるのは「30GB 2,970円」という段である
前章の単価計算が示すとおり、今回の改定を金額の上下だけで評価すると実態からずれる。本当に起きているのは、「30GB・2,970円(税込)」という組み合わせそのものが選べなくなることである。30GBというデータ量をちょうど欲しい人、あるいは2,970円という額に慣れている人にとっては、12月1日以降、その組み合わせへ戻る手段がなくなる。
改定後に選べる最小の段は40GB・3,135円(税込)である。30GBで足りていた人は、使わない10GB分を含めて165円多く払うことになり、逆に60GBや120GBまで使う人にとっては、現行の大盛り(110GB・4,950円・税込)より安くなる場合がある。どちらに当たるかは、今の使用量によって変わる。この記事が主題として扱うのは、「30GBという段が消えたあと、他社に乗り換えるとしたら何GBのプランを選ぶことになるのか」という容量の視点である。
他社に40GBのプランが見つからない — 主要プランは30〜35GB帯に集まっている
改定後のahamoと同じ40GBという容量を、他社の主要プランで探してみる。当サイトが2026年10月5日に各社公式ページで確認した主要プランの容量と素の月額(割引を1つも適用しない額)は次のとおりである。
| 事業者 | プラン | 容量 | 素の月額(税込) |
|---|---|---|---|
| ワイモバイル | シンプル3 M | 30GB | 4,378円 |
| ワイモバイル | シンプル3 L | 35GB | 5,478円 |
| UQモバイル | トクトクプラン2 | 30GB | 4,048円 |
| UQモバイル | コミコミプランバリュー | 35GB(10分かけ放題込) | 3,828円 |
| LINEMO | ベストプランV | 30GB(5分通話込) | 2,970円 |
| IIJmio | ギガプラン音声 | 35GB | 2,400円 |
出典: ワイモバイル公式 / UQモバイル公式(トクトクプラン2) / UQモバイル公式(コミコミプランバリュー) / LINEMO公式 / IIJmio公式(いずれも2026年10月5日確認)
見てのとおり、容量は30GBか35GBのどちらかに集まっており、40GBちょうどのプランは当サイトが確認した範囲では見つからなかった。これは「無い」と断定できる話ではなく、確認できた主要プランの中には存在しなかったという意味である。各社とも自社の料金改定しか告知しないため、「ahamoの新しい容量と同じ段が他社に無い」という比較軸の話は、大手メディアでもあまり書かれない。
では30〜35GB帯へ落ちるといくらか(素の月額の比較表)
40GBという段を諦めて30〜35GB帯へ容量を落とす場合、素の月額でどう変わるかを比べる。前章の表と同じ数値を使い、ahamoの新しい最小段(40GB・3,135円・税込)を基準に並べ直すと次のようになる。
| プラン | 容量 | 素の月額(税込) | ahamo 40GB(3,135円)との関係 |
|---|---|---|---|
| ahamo(12月1日〜) | 40GB | 3,135円 | 基準 |
| LINEMO ベストプランV | 30GB | 2,970円 | 容量−10GB・額は165円安い |
| IIJmio ギガプラン音声 | 35GB | 2,400円 | 容量−5GB・額は735円安い |
| UQモバイル コミコミプランバリュー | 35GB | 3,828円 | 容量−5GB・額は693円高い |
| UQモバイル トクトクプラン2 | 30GB | 4,048円 | 容量−10GB・額は913円高い |
| ワイモバイル シンプル3 M | 30GB | 4,378円 | 容量−10GB・額は1,243円高い |
| ワイモバイル シンプル3 L | 35GB | 5,478円 | 容量−5GB・額は2,343円高い |
差額はいずれも当編集部が算出した値(2026年10月5日確認時点の各社公式の素の月額とahamo新プランの単純な差分)。出典は前章と同じ。
容量が10GBまたは5GB減るのに金額が同じか高くなる組み合わせもあれば、容量が減って金額が安くなる組み合わせ(LINEMOベストプランV・IIJmio)もある。同じ容量での比較ができない以上、この表は「容量が違うことを前提にした参考の並び」であり、どれが得かを一つに決める表ではない。自分が実際に使う容量に近い行を見て判断する必要がある。
小容量(3〜6GB)帯はどうか
40GBや30GB帯とは別に、小容量帯も押さえておく。ドコモ本体では、新規受付を終了したirumo(3GB/6GB/9GBなど)に残っている既存契約者の料金が2026年12月1日から税込+330円改定される(irumoの0.5GBなど一部区分は+110〜220円)。ただし、公式が発表しているのはこの改定幅のみで、改定後の月額そのものは本記事では扱わない(次々章で詳述)。
ドコモの新規受付の窓口としては、同じ12月1日に新料金プラン「ドコモ mini2」が始まる(次章で扱う)。他社の小容量帯では、LINEMOベストプランが〜3GB 990円(税込)・〜10GB 2,090円(税込)、楽天モバイルRakuten最強プランが〜3GB 1,078円(税込)で、いずれも使った分だけ自動で段が決まる仕組みである。ワイモバイルのシンプル3 S(5GB)は3,278円(税込)で、M/Lにある「超!おトク割」の対象外である点に注意したい。
出典: ドコモ公式・2026年9月25日発表 / LINEMO公式 / 楽天モバイル公式 / ワイモバイル公式(いずれも2026年10月5日確認)
ドコモの中にも受け皿がある — ドコモ mini2
ドコモ本体の中にも、小容量帯の受け皿が新設される。2026年12月1日に新規提供が始まる「ドコモ mini2」は、6GB・12GBの2段階制で、料金は次のとおりである(いずれも公式発表による)。
| 段 | 素の月額(税込・割引前) | 割引を全部適用した時(税込) |
|---|---|---|
| 〜6GB | 3,278円 | 858円 |
| 〜12GB | 4,598円 | 2,178円 |
出典: ドコモ公式・2026年9月25日発表(別紙2)(2026年10月5日確認)
858円・2,178円は、ドコモ公式が「各割引において最大割引額が適用された場合の参考価格」として示した額で、複数の割引(みんなドコモ割など)を同時に満たした場合の額である。素の額(3,278円・4,598円)との差はそれぞれ2,420円で、割引の条件を満たさない場合はこの素の額が基準になる。また、ドコモ mini2は、同じ発表にある海外データ40GB増量の対象(ahamo・ドコモ MAXなど)には含まれていない。現行の「ドコモ mini」は2026年11月30日で新規受付を終了するため、mini2がその後継の窓口になる。
割引後の額を1つの表に混ぜない理由
ここまでの表はすべて素の月額(割引を1つも適用しない額)で統一してきた。これは比較を公平にするための編集方針であり、理由を明確にしておきたい。割引後の額は、商材ごとに前提条件がまったく異なるため、素の額と同じ表に混ぜると、条件の違いが見えなくなり、比較として成立しなくなるためである。
例えば、UQモバイル トクトクプラン2の月額1,628円(税込)という数字をよく見かけるが、これは素の額4,048円(税込)に対して、自宅セット割(−1,100円・ネット回線や電話の加入が条件)・au PAYカードお支払い割(−220円)・5GB以下の利用(−1,100円)という3つの割引を全部満たした場合の額で、差は2,420円にもなる。ワイモバイルの「超!おトク割」はシンプル3のM/Lのみが対象で12か月間限りの割引であり、Sプランには付かない。ドコモ mini2の858円(税込)も、前章のとおり複数の割引をすべて適用した参考価格である。
条件がそろわない人にとっては、割引後の額は実際には手が届かない数字になる。本記事では、比較の軸は素の額に統一し、割引後の額は条件とセットでそのつど明記する方針を取った。どの額が自分にとっての実際の支払額になるかは、割引条件を満たせるかどうかで変わる。
初期費用(事務手数料)を素の額で並べる
月額だけでなく、契約時にかかる事務手数料(素の額)も各社公式で確認した。
| 事業者 | 事務手数料(税込) |
|---|---|
| ahamo | 0円 |
| ワイモバイル(オンライン) | 3,850円 |
| ワイモバイル(店頭) | 4,950円 |
| LINEMO | 3,850円 |
| IIJmio | 契約事務手数料3,300円+SIM発行手数料(タイプD433.4円・タイプA446.6円) |
| 楽天モバイル | 累計4回線目まで0円 |
出典: ahamo公式FAQ / ワイモバイル公式 / LINEMO公式 / IIJmio公式 / 楽天モバイル公式(いずれも2026年10月5日確認)
楽天モバイルは、2020年4月8日以降の契約を同一名義で累計した回線数が4回線目までは事務手数料が0円だが、2025年11月19日以降に新規契約する累計5回線目以降は1回線につき3,850円(税込)が開通翌々月に確定する。「楽天モバイルは事務手数料が完全に無料」という書き方は正確ではなく、回線数の条件が付く。
当サイトで確認できなかったこと
本記事の作成にあたり、公式情報で確認できなかった項目を以下にまとめる。これらは断定を避け、あえて書かずに残した。
- eximo・irumoの改定後の月額そのもの。ドコモ公式が発表しているのは改定幅(eximo+550円・irumoの3/6/9GBなど+330円・0.5GBなど+110〜220円、いずれも税込)のみで、改定前・改定後それぞれの基本料そのものは本記事の確認範囲では一次情報として取れなかった。
- UQモバイル トクトクプラン2の「5GB以下・割引なし」の単独額。公式が示しているのは割引後の額(1,628円など)までで、割引を適用しない状態での5GB以下の単独の額は公表されていない。
- 各社のMNP転出手数料。今回の確認範囲には含めていない。
- 40GBに正面から並ぶ他社プラン。当サイトが2026年10月5日に確認した主要プランの中には見つからなかった。これは「存在しない」という断定ではなく、確認できた範囲内で見つからなかったという意味である。
編集部の見解
2026年12月1日のahamo改定を「値上げ」という一言だけで報じると、実態の半分しか伝わらない。月額は30GBの2,970円(税込)から40GBの3,135円(税込)へ+165円増えるが、1GBあたりの単価は99.0円から78.4円(編集部算出)へ下がる。払う金額と、容量あたりの価値は、逆方向に動いている。
そして、今回の改定で実際に消えるのは「額」ではなく「段」である。30GB・2,970円(税込)という組み合わせそのものが選べなくなり、その代わりに他社へ目を向けても、40GBという同じ容量のプランは当サイトが確認した範囲では見つからなかった。他社の主要プランは30〜35GB帯に集まっているため、乗り換えを検討する場合、読者が実際に決めるのは「40GBぶん多めに払うか、30〜35GBへ容量を落とすか」という容量の選び直しになる。
各社は自社の改定内容しか告知しないため、「同じ容量で比較できない」という事実そのものは、どの公式発表にも書かれていない。本記事はその比較できない事実を正面から示すことを目的とした。割引後の額や改定後の月額そのものなど、公式に確認できなかった部分は3章前の一覧のとおり書かずに残しているため、最終的な判断は自分の使用量と、各社公式ページの最新の条件を確認した上で行ってほしい。
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